2020/06/02
元不動産屋のもちどらです。
今日は、元不動産屋としての立場から、一般の方が大損を回避し、自宅をできるだけ高く売る方法についてお伝えしようと思います。
というのも、私が自宅を売却する際に、あわや1000万円くらい大損することになりそうだったことです。高齢のうちの母は弱気になり、あやうく1000万円ほど損をするところでした。
自分に知識があったためなんとか回避できましたが、元不動産屋として、誠実でない不動産屋の食い物にされる方を、少しでも減らせれば、という義憤にかられたことから、採算度外視でつらつらと書いていきます。
今まさにご自分の自宅や、親兄弟の自宅を売ろうとしていて、損をしたくない人だけ、お読みください。
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まず初めに、一括査定査定サイトはやめたほうがいい
よく一括見積サイトで見かけるのは、一括見積査定を利用し、たくさんの不動産業者から査定を取ったら、数百万円も高かった!
あやうく損するところだった!得した!
というものです。
不動産売却の一括見積査定サイトたくさん広告出てきますよね、イラストや写真・マンガを使って。
もちろん、インターネット上に広告を出すのは相当のお金がかかりますから、つまりは告代をガンガン支払っても、一括見積査定サイトが儲かっているということの証明です。
ここで重要なのは、儲かっているのは一括見積査定サイトであって、エンドユーザーであるお客様ではないという点です。
だいぶ消費者を勘違いさせると思うのですが、一括見積査定サイトのうたい文句は、
何社か査定、相見積もりを取る⇒一番高い会社を選ぶ⇒得した!
というものです。
もちろん何社も売却査定、売却見積を取れば金額はバラバラでしょうし、安いところと高いところが出てくるのは当然です。ただし、根本的にミスリードなのは、
そもそも査定額と実際に売れる金額とは全く別物である
ということです。
ですから、不動産屋が出す査定額が高くても意味がないですし、逆に相場から外れた金額を提示してくる不動産屋は信頼できないです。
査定額とは、よく勘違いする方が多いですが、
「この金額で当社があなたの不動産を買い取り致します!」
という金額ではありません。
不動産の売却査定額というのは、
「このぐらいの金額なら売れると思いますよ。」
という無責任な目安の金額に過ぎず、実際の売却額は、買い手がこの金額なら買います!と決めた金額です。
査定額を高く出すだけであれば、だれでもできますが、実際にその金額で売買できるかということとは全くが違います。
査定額を高く出して、媒介契約を取ろうとする不誠実な業者はたくさんいますし、そういう営業手法の営業マンもたくさんいます。それにのせられるお客様も残念ながらたくさんいいます。
また、一括査定サイト最大のデメリットとしては、
・個人情報がたくさんの業者にバラまかれるため、営業電話はひっきりなしにかかってくる
というものです。
一括見積査定サイトは、個人情報、つまりお客様の氏名、住所、連絡先、不動産の情報をできるだけたくさんの業者に流すことで、紹介料を得ていますから、個人情報がたくさんの業者にバラまかれます。
そこから情報を買っている業者は、広告料を支出していますから、元を取るためにガンガン営業をかけてきます。
メリットとしては、一括でたくさんの業者にバラまかれるので、必要な情報を入力するのが一回で済み、手間がかからない、という点ですが、冷静にメリットデメリットを比較すると、割に合わないです。
できるだけ高く自宅を売る方法
では、どうしたら自宅をできるだけ高く売ることができるのでしょうか。
それは一言でいうと、
「信頼できる不動産屋の営業マンに、本気で頑張ってもらう」
ということにつきます。
この会社がおすすめ!と言いたいところですが、言い切れないのは、人間の営業マンが担当する以上、大手でも担当する営業マンによって個人差が出てくるためです。
誠実さやクオリティや真剣さに営業マンそれぞれの差がどうしても出てきます。
したがって、ここで言えるのは、
信頼できる大手不動産会社から、3社ほど査定見積を取る
ということです。
ここで重要なのが、手間でも大手不動産各社のホームページから一つずつ査定見積をする、ということです。
なぜなら、一括査定サイトを利用するということは、不動産屋からしてみれば、何社も声掛けしている受注確度(媒介契約をもらえる可能性)が低い客と判断されるため、受注確度の低い見込み客にリソースを割くことをせず、対応はおざなりになります。
一方で、多少手間でも大手不動産各社のホームページから一つずつ査定見積をすれば
・当社を期待して依頼してくれているお客様
・何社も声掛けする軽いおお客様ではない
⇒受注確度(媒介契約をもらえる可能性)が高いお客様
と判断し、本気で手厚く対応してもらいやすくなります。
したがって、手間でも大手不動産各社のホームページから一つずつ査定見積をする、ということが重要です。
そして、自分で対処しきれないほど大量に依頼してしまうと、あとで自分の首を絞めることになるので、せいぜい3社が程度が好ましいです。
会社の知名度、取扱件数、取扱高、売上 から太鼓判を押せる企業およびサービスは、おそらく聞いたことがあると思いますが、
三井のリハウス(三井不動産リアルティ)
住友不動産販売株式会社
ノムコム(野村不動産ソリューションズ株式会社)
です。
リンクを貼っておきますので、まずは大手三社、各1分程度で済みますから、クリックしたうえで入力ください。
査定依頼をすると、査定書がメールで届き、その後実際にアポイントを取って面談することになるはずです。
そのなかで、担当する営業マンを見定め、信頼できる方と媒介契約を締結してください。
3人のうちから1人、専任媒介契約を締結するのが良いのか、3社とも一般媒介契約を締結するのがいいのか、判断が難しいところですが、専任媒介契約だと売買が1社のみに握られてしまうので、信用できる営業マンであれば、全力で動いてくれると思いますが、一方で囲い込みや塩漬けのリスクもあります。
一般媒介にした場合は、営業マンの優先順位が下がりますが、囲い込みや塩漬けリスクは低くなります。
もし、不安で相談したい場合、上の3社に見積依頼をした後であれば、有料で個別相談も可能です。