2020/06/02
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9828元気寿司まさかの元気百倍
2018年7月31日に第2四半期および通期の業績予想を上方修正した9828元気寿司。
通期の単体一株純利益が106円から177円に。
それまで3,300円前後で推移していた株価が8月に入って4,400円前後まで水準を切り上げました。
高すぎだろうと踏んだ売り手は空売りを仕掛け、貸借倍率0.1を切る売り長に。
8月初旬に4,000円を突破した株価は8月中旬に5,000円近くまで上がるも、徐々に落ちてきて、4,000円を割り込む程度に落ち込むかと思いきや…。
元気寿司まさかの売り禁踏み上げで6,000円越え
一時5,000円近くの高値から4,400円まで落ち込んできた矢先、8月末に急に値を上げていきました。
おいおい、いったい誰が仕掛けているんだいと思っている間に、あれよあれよと5,000円台突破し逆日歩発生。
株価はどんどん上がっていき、5,000円台後半へ。
しかし、信用買いは増えず、空売りは減らず、貸借は悪化の一途。
9月5日。貸借取引の注意喚起が出ることに。
予想通り翌9月6日に売り禁となり、踏み上げ相場に。
そこでなんと、ダメ押しとばかりに野村證券が投資判断をBuy（買い）、目標株価6800円でカバー開始。
外部リンク：元気寿司、初の６０００円台―野村証が新規「買い」（株式新聞平成30年9月6日）
まさかの特買6,000円超えでした。
野村証券の目標株価をよく見てみると、なんだこれ
さて、この野村証券の元気寿司目標株価6,800円buyをよく見てみると、
通期の連結一株益235円に、外食平均20倍を上回るPER29倍で試算。
つまり235円×PER29倍=6,800円 とのこと。
そもそもPERは株価を考える指標としてあまり有効ではないのですが…。
でも、この一見単純な計算式には2つの変なところがあって、
まず、この計算の前提である通期の連結一株益235円は野村証券の予想に過ぎず、元気寿司自身の会社の予想は211.82円。
野村証券はここで一株純利益11%ふかしています。
つぎに、PERを18年外食平均20倍のところ、「元気寿司はイイ感じだから！」と29倍にしているので、さらに45%ふかしています。
211.82円×1.11×20倍×1.45=6,800円
では単純に、元気寿司の会社予想一株純利益を18年外食平均PERで試算すると、
211.82円×PER20倍=4,236円。
業績予想を上方修正後の元気寿司の本来的に妥当な株価は4,236円です。
好意的に見ても。
大量保有報告書 大和証券
株式を5%以上取得すると、5営業日以内に報告しないといけません。
9月6日に出ました大量保有報告書。
大和証券が8月31日に6.26%。55万5,700株を取得しています。
取得開始がいつからかはわかりませんけど、時価総額が500億円程度、1日の売買代金がせいぜい10億円程度の銘柄を大和証券が25億円分ほど買い占めたということですね。
そりゃ好きなだけ株価は動かせるわ。
元気寿司踏み上げ相場の勝手な妄想的推理
勝手な妄想的推理を膨らませると、
業績予報上方修正で株価上昇
空売りが増えて売り長になる
機関投資家が現物を買い集め
株価がさらに上昇
貸借悪化⇒逆日歩発生⇒注意喚起⇒売り禁
株価踏み上げ
投資判断buy ←いまここ
今後の元気寿司の踏み上げ相場の行方
株価があがり切ったので、下がります。
1ヵ月ちょっとでほぼ倍ですからね。
業績予想を上方修正後の元気寿司の本来的に妥当な株価である4,236円を目指して落ちていきます。
（それでもPBR5倍で決して割安とは言えないが）
買い方も、売らないと利益出ませんし、もたもたしていると利幅も減りますし。
一月ちょっとで2倍に上昇しているし、野村證券でさえ6,800なので、これ以上の値上がりはあまり期待できないし。
うまく利益を上げた仕手筋はさっさと次の銘柄に移っていくし。
55万株持っている大和証券も、売らないと利益出ないし。
ずるずるダラダラ下がっていくのか、急にドカンと行くのか。
野村証券がカバーして引っ張ってはいますが、あとはその下落をどれだけの速度にするかは、機関次第です。
にしても、空売り、貸借、売り禁、踏み上げ。いい勉強になりました。
含み益が出ている時に決済して魚米に行っておくんだったなぁ。
しかし、こんなに上がり切った銘柄をさらに高い価格でbuy推奨なんて、野村證券は本気で言っているのか？
