2020/06/02
株取引の魅力の一つに、
「信用取引」
があります。
信用とはクレジット(credit)で「自信を信頼」して貸し付けてもらう借金です。
元手を保証金として、運用資金を貸し付けてもらうことで元手以上の取引ができます。
ようは借金ですが、借金こそ金融の醍醐味です。
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株の信用取引のレバレッジは何倍が妥当か。
この時に、元手に対する貸付額の比率を「レバレッジ」と言います。
株の信用取引の世界では、元手を100万円入れて、最大300万円の株取引ができるので、
レバレッジは3倍です。
(FXは最大25倍です)
たとえば100万円の株が120万円に値上がりした時に、
現物取引 100万円⇒120万円 20万円の利益
信用取引 300万円⇒360万円 60万円の利益
になります。利益額は3倍。
元手に対する運用利回りも3倍です。
すっごいお得ですが、怖いものもあります。
追証です。
信用取引の追証は怖い。本当に怖い。
信用取引をするには、委託保証金率を維持する必要があります。
委託保証金率は
元手(保証金)÷信用取引額です。
ざっくりと元手(保証金)が100万円だとして
信用取引額が
100万円なら100÷100=100%
200万円なら100÷200=50%
300万円なら100÷300=33.3%
この委託保証金率が損切や含み損などによって30%を割ると、保証金をもっと入れるように督促が来ます。
これを追証と言います。
たとえば元手(保証金)100万円
信用取引額300万円の時に
評価損12万円(-4%)が発生すると
(100-12)÷300=29.3%
なので、追証が発生します。
追証用の余裕資金をプールしているならいいですが、そうでなければ、追証の発生は避けるに越したことはないです。
細かい計算はこの表を見てください。
元本(保証金)を百、各列を100~20刻みで300まで(元本に対するレバレッジ(%))にしており、行ごとに元本の1~40%の含み損としたときの、保証委託率を示しています。
保証委託率が赤くなっているところは30%を割っているため、追証が必要になる部分です。
レバレッジ3倍だと、元本を11%毀損すると追証発生です。運用総額に対しては4%弱の含み損です。
レバレッジ2倍だと、元本を40%毀損すると追証発生です。運用総額に対しては20%の含み損です。
株の信用取引におけるレバレッジは2倍程度に抑えておいたほうが安心です。
特に、デイトレードではなく数日、数週間、数か月程度保有するつもりなら、その期間に株価は上下して、含み損を抱えることもあります。一時的に、本当に気が狂ったかのように、暴騰したり暴落したりがありえます。
無論、そこで損切をすれば損は確定し、相手はもうかり、証券会社も儲かり、自分だけ損します。
含み損が発生したとしても、最初の銘柄選定さえ間違っていなければ、含み損を耐えきった先に、想定していた利益が待っています。
ですから、含み損を損切りせずに堪えることができる余力を持たせるためにも、レバレッジは2倍程度が安心です。
レバレッジを2倍程度にとどめておけば、一時的に20%近いの評価損に見舞われても大丈夫です。