2020/06/02
会社を辞めたいと思うことは誰しもあります。
そして、よし、もう会社辞める!と判断することもあります。
それが短期的な理由なのか、長期的な理由なのか。
感情的なものなのか冷静に考えた果てのものなのか。
会社を辞めるという選択が正しいこともあるでしょうし、間違っていることもあるかもしれません。
いまぶち当たっているのが壁なのか、越えた先にご褒美が待っている谷なのか。
踏ん張りどころかどうかの見極めは本人しかできません。(悩んでいる方は「ダメなら、さっさとやめなさい! ~No.1になるための成功法則~」を読んでみてください)
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辞めたいと思ったとき誰にも相談せずにいきなり辞められるか
「ねぇ、そういえば最近会社行ってないけど、どうしたの?」
「え?あぁ、2週間前に辞めちゃったんだよね」
「えー!!?マジで!!?」
「マジマジ。今無職だからw」
「これから先どうすんのさ!?」
「え?まぁ何とかなるっしょ!」
という会話を、嫁や親とできるとしたら、それは猛者だと思います。
このやり取りだけを見たらある意味どうしようもないダメ人間のような印象を受けます。たぶんこんな性格の人であれば、サラリーマンになる前にどこかですでにドロップアウトしているのではないでしょうか。
バイト程度であればこういうのはよくあるのでしょうけれども、サラリーマンを辞めるときにだれにも相談せずに辞めて、しかも悪びれないでいるのは、
周囲の期待に応えようと真面目にコツコツ努力してきたイイ子ちゃんタイプには不可能です。
そして、今の時代にいい大学出ていい会社入ってサラリーマンになるのは周囲の期待に応えようと真面目にコツコツ努力してきたイイ子ちゃんタイプがほとんどです。
多分、
「最近仕事きつくて死にそう」
「最近仕事きついから辞めたい」
「仕事辞めて実家に帰りたい」
「専業主婦になりたい」
「株とかブログとかで食っていきたい」
イイ子ちゃんタイプはこんな風に周囲、つまり嫁や親に打診するはずです。
イイ子ちゃんタイプは周囲の期待を裏切ることが何より苦痛(親に落胆されることを極度に恐れる)ですし、会社を辞めることについてのリスクを重大に受け止めることができる頭があります。
子供に「仕事辞めたい」と相談された時の親の反応
親にしてみたらどうでしょう。
せっかく教育費をかけて、自分の人生の大半をかけて、いい大学に行かせていい企業に就職させたと思ったら、会社を辞めたいと言ってきた。
「お前の人生だから、好きにしなさい」
そう言えるデキた親は残念ながら少ないでしょう。
親の人生と子供の人生は、別々に切り離すべきであり、どちらも自分で考え、決断し、結果に対して責任を取るのが筋というものです。
しかしながら、強烈な教育ママ的な親であれば、優秀な子供は自分を飾りたてるステータスです。
いい大学を出て、いい企業に勤めている子供。自分の育児、教育の集大成ですし、周囲への自慢の子供です。
心理学的には親自身にコンプレックス(低学歴、モテなかった、片親、出世できなかった等)があればあるほど、強烈な教育ママ的な親になり、子供との支配関係を構築します。しかも、厄介なことにその方針で育児・教育をしたら子供がいい大学を出て、いい企業に入社すると、やはり自分のやり方は間違っていなかった!!とガッチガチに固まります。自分のやり方に問題があったとは露とも思いません。
そんな親が言うのは、
「なに甘えてるの?もっと頑張れよ。」
この一言が、イイ子ちゃんタイプの子供を追い詰めるのでしょうね。
親にしてみれば当たり前だし、親也に子供のためを思った一言が、イイ子ちゃんタイプの逃げ道をふさぎます。
逃げ道をふさがれて追い詰められた人が奮起して立ち上がるか、疲れ果てて自殺を選んでしまうか。
電通の高橋まつりさんの場合は後者だったんじゃないでしょうか。
親に会社を辞めたいという時はすでに末期
会社を辞めたいと思うことはサラリーマンをしていればよくあることです。
何なら毎日の朝の通勤途中でだいたいみんな会社辞めてぇな、行きたくねぇな。と思っています。
そんな中で、妻や親に「会社を辞めようと思う」と言うのは、本人なりにかなり追い詰まっているからこそ言うのでしょうし、優秀なイイ子ちゃんタイプであれば、短期的な一過性の感情論ではなく、冷静に合理的に考えた結果の判断であることが多いです。
しかしながら、そこで親が、立派に社会人になった子供が会社辞めて無職になって出戻ってくるのは世間体が悪いとか、妻が、会社辞めて無職になったら世間体が悪いし生活どうするのよとの理由で、
「なに甘えてるの?もっと頑張れよ。」
と言ってしまうと、イイ子ちゃんタイプのサラリーマンは逃げ場のない中で頑張り続けてどこかでぷつんと切れてしまいます。
生命保険の加入を考えた時に、ほとんどのサラリーマンは死なないと知りましたが、15歳~39歳までの若者~壮年の死亡原因の1位は自殺です。(詳細は参照 厚生労働省HP)
相談できる相手が多ければ、賛同してくれる人や認めてくれる人が出てくる確率は多いです。
たとえば、父親、母親、両祖父母、兄弟、妻や恋人、親友。
そのうち一人でも
「お前の人生だから、好きにしたらいいよ。」
と言ってもらえればどんなに楽か。
その点、母子家庭で親が母親しかいなく、それが教育ママ的な親であれば、逃げ場はないでしょうね。
たとえ子供を東大に入れて、すごい大企業に入れたとしても、子供を幸せにできなかったのであればその育児・教育は成功とは呼べないでしょう。
信じてあげて
最後に、自分の子供が「会社を辞めようと思う」と言って来たら、何が本人にとっての幸せかを考えてあげてください。
死にたいほどのストレスを抱えて日銭を稼ぎ続けるのが幸せなのかどうか。
親にとっては自分の最愛の子供であり、また妻にとってはどんな時も愛し助け合うことを誓った世界で唯一の相手でしょう。
信じてあげてほしいと思います。