2020/06/02
アパートの薄い壁は、よく音を通しますよね。
アパートやマンションなどの集合住宅では、壁や床、天井の向こう側には他人が生活しているわけですから、ある意味当たり前かもしれません。
隣人の歩行音やテレビの音、会話やいびきなどが聞こえて隣人の存在を感じてしまいますし、上の階からは足音や咳払い、トイレを流す音が聞こえます。場合によっては歌いだす学生の歌声や夫婦喧嘩の罵声をもろに聞いてしまったりも。
木造アパートや軽量鉄骨造アパートでは、音はかなり伝わります。
部屋と部屋の間は300角の木の柱を30㎜の石膏ボードで両面を貼って、その上に壁紙を貼っているだけです。天井も似たようなもん。
大家さんがお金をかけてグラスウール等の防音材を入れてくれていないと、すごく音はしますし、入れていても結構音はします。
それで「よし、つくりのしっかりした分譲マンションを買って、騒音問題とおさらばしよう!」と思い分譲マンションを購入いただくお客様は少なくないのですが、残念ながら分譲マンションでも騒音トラブルはゼロにはなりません。
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マンションは音を通すか
マンションは、鉄筋コンクリート造です。
先ほども述べたように、木造アパートや軽量鉄骨造アパートは、簡単に言えば木や軽量鉄骨で骨組みを作り、その表面に壁や床や天井のボードを張っています。ですので、壁や天井は薄く、音は普通に通します。
対して鉄筋コンクリート造のマンションは、一部屋一部屋(たとえば101号室と102号室の間)がコンクリートでできた大きな箱になっています。
自分の部屋と上下左右の部屋との間にはコンクリートの分厚い壁があり、床であれば大体20㎝、おとなりさんとの壁については大体18cmのコンクリートです。
防音に関してはある程度の基準があり、木造アパートや軽量鉄骨造アパートと比べれば、鉄筋コンクリート造のマンションは格段にしっかりしているといえます。
参考 おうちに帰ろ・ノムコム
しかしながら、音はゼロではありません。木造や軽量鉄鋼造のアパートと比べれば、コンクリートという分厚い石にさえぎられていますので、格段に音は伝わりにくくなりますが、やはり上下左右には他人が住んでおり、それぞれのペースで生活していますので、音が気になる人はどうしても気になってしまいます。
騒音に悩まされたらどうするか
騒音トラブルというのは、あくまで受け手がうるさいと感じる、極めて主観的なものです。
極論すれば、同じ部屋に別の人間が住んでいたら、全く感じないかもしれません。
たとえば夫婦で住んでいて、奥さんは上階からの音が気になるのに、旦那さんは全く気にならないなんてざらです。とても個人差が出る問題です。
ですから、本当に上階が異常に音を出しているのか、それとも下階が異常に気にしすぎなのか、周囲はよくわかりません。
よく、ネットで騒音トラブルと検索すると、自分で言いに行ったりしないで、管理組合や管理会社に相談しようと書いてあることがありますが、あれは嘘八百です。
管理組合も管理会社も、個人間のトラブルに介入する義務も権利もありません。よほど、真夜中にギターをかき鳴らしていて住民全体が迷惑しているといった場合でない限り、それは上下階の個人間トラブルであり、管理組合も管理会社も個別対応はしません。やんわりとした掲示物を張る程度が関の山なので、誤解のないようお願いします。
なので、解決したいなら自分でどうにかする必要があります。
どこからが騒音なのか
騒音問題を認識したとして、それが客観的に騒音といえるかどうかを確認する必要があります。
あなたがうるさいと感じるかどうかという主観的な指標ではなく、受忍限度という客観的な基準があります。
これが受忍限度ですが、簡単に言えば、この音量(db)を超えないのであれば、通常受忍すべき程度である、ということです。要は、これくらい音はするのだから我慢しなさいよ。ということです。
裏を返すと、この基準を超える音量が発生するならば、音の発生源に対して文句を言うことができるわけです。もちろん、一瞬超えただけでなく、ある程度継続して超えていることが必要ですが。
騒音の測り方は騒音計という道具を使うことが必要ですが、自治体で貸し出しをしているところが多いので、自治体に相談して借りてみましょう。貸し出しを行っていなければ、安いものは2,000円くらいですので自分で買いましょう。
それで実際音量を測ってみて、受忍限度を超えていなければ、それは社会通念上我慢すべき音量というわけです。にも拘わらず上の階に執拗に文句を言いに行ったりすると、逆に名誉棄損になるケースもあります。
ファミリータイプのマンションは子供がドタバタ
マンションを購入する時期で多いのは、30代で子供が小さい時期です。だいたいみんなこの時期に購入するので、どこの部屋も大体小さい子供がいることが多いです。
そして、子供は家の中でドタバタ走り回ります。たぶん普通の子供ならそうでしょう。
ソファから飛び降りたり、ベッドで跳ねたり、リビングで追いかけっこをしたり。
昔はどこもお互いさま的な配慮があり、容認されてきましたが、最近は生活様式の多様化からお互いさまの思いやりはなくなりつつあります。
かといって、こどものドタバタは簡単に止められるものではありませんし、そんな窮屈を子供に強いるのもどうかと思います。ですが当然受忍限度を超えれば、それは不法行為になります。
下階住民から慰謝料請求された判例もあります。
小さい子供がいる家庭で、マンションに住む場合は、ご近所関係をよくして、ある程度大目に見てもらう環境を作っておいたほうがいいでしょうね。
まとめ
鉄筋コンクリート造のマンションは住環境としてはかなりいいほうですが、しかし完ぺきではありません。
異常に音が気になる方、小さい活発な子供のいる方は、無用な騒音トラブルに巻き込まれたり、転売を余儀なくされたりするリスクを負うくらいなら、戸建てにしていおいたほうがいいかもしれません。
コメント
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by 築30年のマンションを買おうとしている嫁のママ友の旦那に伝えたいこと | もちどらどっとこむ 2017年9月20日 1:11 PM