2020/06/02
私たちは「学校に行って勉強していい成績を取っていい会社へ入る」ことが正しいことだと植え付けられて、その通り生きてきて、サラリーマンになっています。
しかし「学校に行って勉強していい成績を取っていい会社へ入る」ことが、果たして最良の道なのでしょうか。
戦後の団塊世代は、地方の大勢の若者が都市に出てきてサラリーマンをやってひと財産を築きました。
でも、その成功体験を絶対視して今の若者に通用するのかどうか。
サラリーマンをし続けることのリスクを見てみましょう。
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サラリーマンの生涯年収はせいぜい2億ちょっと。
今までは生涯年収3億円といわれていましたが、最近はどうでしょう。
今20代から30代の我々は、おっさんになっても無条件に給料が上がる保証はありません。
昔はおっさんはただ単に歳を取っているだけで、給料は上がりました。
若いうちに安くこき使われる代わりに、おっさんになると不相応にそこそこもらえる。
右肩上がりのバブリーな時代の名残ですね。
でもこれからは無理でしょう。
若いうちに安く使われるのは変わりないでしょうけれど、ただ単に歳をとっても給料は上がりません。
年功序列の見直しとか、同一労働同一賃金とか言っていますけれど、要は「給料の高い働かないおっさんをこれ以上増やさない」というだけです。
20代~30代の我々は、「給料の高い働かないおっさん」のために安い給料で頑張りますが、自分たちが歳をとっても「給料の高い働かないおっさん」にはもう成れないでしょう。
平均年収500万円のまま22歳から60歳まで現役で働いたとしても、500万円×38年間=1億9千万円です。
出世すれば話は別ですけど、普通のサラリーマンで会社にぶら下がり続けることができたとしても、せいぜい60歳まで頑張って2億円です。
少なくとも起きてる時間の70%以上は持っていかれる
サラリーマンはアルバイトとは違うんだよ。
と入社したての頃に先輩に言われましたが、時間労働者という点では何ら変わりがありません。
平日は11時に寝て7時に起きたとして、一日24時間の残りは16時間です。
通勤に1時間、労働時間が残業なしても8時間、昼休みが1時間、帰宅に1時間。計11時間は持っていかれます。
帰宅後は仕事で疲れてぐったりだとすると、その時間も仕事のせいでつぶれていることになります。
週末に憂さ晴らしに飲みに出かけても、それが仕事のストレスを発散するためだったらそれも仕事の性でつぶされている時間になります。
ましてや、残業、休日出勤、自宅への仕事の持ち帰り、休日の電話やメール対応の時間や、仕事のストレスに起因する病気や精神的不安を考えたら、自由な時間なんてほぼありません。
起きている時間のほとんどを会社に捧げることになります。
もらってる給料を会社に捧げた時間で割ると時給いくらになりますか?
自宅のそばのオサレカフェでバイトしても大差ないかもしれませんよ。
大企業も潰れるときは潰れる
私たちには大企業志向があります。
サラリーマンなら安定している。
大企業ならもっと安心できるだろうと。
まるで飼い犬のように、買い主が生活を保証してくれるだろうと。
でも、大企業といえど、つぶれるときは潰れます。
90年代後半に長銀とか山一証券とかがつぶれた時、それが想像できたでしょうか。
今で言えば、メガバンクのUFJかみずほか三井住友がつぶれることや、野村や大和がつぶれるなんて想像できないでしょう。
でも、長銀や山一証券は潰れました。
JALも再生に成りましたし、それどころか夕張市も破たんしました。
リーマンショック時は不動産屋やゼネコンも潰れました。
私たちが子供のころに光り輝いていたSONYやパナソニック、SHARPももうだめです。
安い韓国や中国には勝てないし、なにより飽和しています。
自宅にテレビは1台あればほぼ十分ですし、電子レンジや洗濯機、冷蔵庫は家庭に2台なんていらないでしょう。
人口減でも核家族化、晩婚化や離婚増加、生涯独身者の増加によりどうにか持たせてきましたけど、これからはどうか。
22歳で入社して38年間存続し続ける企業を見つけるだけでも、実はすごい大変なことです。
サラリーマンは何も身につかない
サラリーマンをやっていても何も身につかないというと、みんな怒るでしょう。
でも残念ながらそうです。
中途採用の時に履歴書に何が書けますか?
サラリーマンは代替の利く歯車にすぎず、欠けたら中途採用で穴埋めできる役割を担っている存在にすぎません。
企業という稼ぐシステムのほんの一部を担っているパーツにすぎません。
ですので、自分で1から10までこなして稼ぐところまではできません。
サラリーマンが自分だけで稼げるようなってしまったら独立されてしまうので、企業側だって稼ぐノウハウをすべて教えるわけないでしょう。
虎に翼を与えて野に放つようなものですから。
ですので、サラリーマンはその会社のなかでの作業のこなし方は身につくでしょうけれど、自分一人で稼ぐ力は身につきません。
サラリーマンはおいしくはない
サラリーマンの給料は高くない
サラリーマンの身分は安定していない
サラリーマンをやっても何も身につかない
右肩上がりのバブリーな時代であれば、盲目的にサラリーマンで頑張っていれば給料も上がり、クビにもならず、定年を迎えることができましたけれど、今はそういう時代ではありません。
下手に歳だけ取って、住宅ローンや妻子を抱えた状態で会社がつぶれたらどうしますか?
首をつりたくなければ、会社に頼らず「自分で稼げる力」を身に着けて、万一に備えるしかありません。