2020/06/02
前回に引き続き宝くじに関する記事です。
私が物心ついた時は、宝くじといえば3億円でした。
所ジョージさんが「サマージャンボ、さんおっくえん♪」と歌うCMが妙にしみついています。
一等は2億円で、前後賞が5000万円ずつ。計3億円でした。
が、最近は当選金額は増えており、
今回のドリームジャンボ宝くじは
一等が5億円で、前後賞が1億円ずつ。計7億円です。倍以上ですね。
最高8億円のLOTOセブンや、最高6億円、たまに最高10億円になるtotoBIGに流れた顧客をもどすためには、やはり当選金額を上げていくしかないのでしょうね。
で、3億円でも、7億円でも、高額当選すれば人生あがりのような気がしますが、よく高額当選者は破産するとまことしやかに言われています。
破産とまで言わなくても、使い切ってなくなってしまうとか。
私は実体験として高額当選したことないのであれですけど、1000万分の一の確率で高額当選した時のために、使い切らない方法を考えてみます。
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Contents
宝くじ当選てどんだけ?
ドリームジャンボ宝くじの一等に当選するには1000万分の一の確率を通過しないといけませんが、無事当選したとしましょう。
まず、宝くじ当選による所得は、当選金が300円だろうが7億円だろうが非課税所得です。つまり、所得税と住民税がかかりません。
7億円がまるまる手に入ります。
たとえば、90歳まで生きるとして、20歳で当選して7億円を手にすると、毎年1000万円使ってようやく使い切る、ということになります。
半端ないですね。
よく毎年1000万円を年収1000万円と混同する人がいますが、年収1000万円の人は税金と社会保険料が引かれるので実際の手取りは700万円程度です。
ですから、毎年1000万円を自由に使えるというのは、額面年収1400万円~1500万円クラスということです。
上場企業の役員か、子会社の社長クラスですね。上場企業の役員になるのは大変なことです。同期プラスマイナス5年の先輩後輩の中で数人、といった出世競争に勝ち抜かなければなりませんし、無事役員クラスになったといったって何十年も就任し続けるわけではありませんから、70年間毎年1000万円を自由に使えるというのは、標準的なサラリーマンの常識から言えば、もう人生安泰なわけです。
宝くじが当たったら会社を辞める?
よほど、今の仕事LOVEな人でない限り、普通は仕事を辞めるでしょう。
サラリーマンが仕事をするのは、生きていくために自分の労働力を切り売りしてお金を稼ぐしか方法がないから労働者ならざるを得ないからです。
サラリーマンにとっての仕事は、肉食動物が生きていくためにほかの動物を殺して食べないといけないとの一緒です。別に肉食動物はほかの動物を殺したくて殺しているわけではないです。自分が食べるためであり、生きるためです。
動物園で飼育してあげれば肉食動物はほかの動物を殺す必要はありません。親が養っているニートも同じです。それと一緒で、潤沢にお金があればサラリーマンは仕事をする必要はないわけです。
ですから、ほとんどのサラリーマンは宝くじで高額当選すれば仕事を辞めるでしょう。私も当然辞めます。
ここで、会社を辞めるという選択をすることで、時間的な自由を得るとともに、いままで労働をすることで得ていたキャッシュフロー(お金の流れ)を失います。
宝くじに当たったら何を買う?
宝くじが当たったら何を買う?という質問は、よく出ます。友達との雑談であったり、暇な時の自分のもうそうであったり。
しかしこの質問がすでに、落とし穴だと思っています。
ここで多くの人は失敗するんじゃないでしょうか。
もし宝くじに当たって大金を手にして仕事を辞めてしまったら、手持ちの大金をうまく使っていくしかないわけです。
1.お世話になった両親や兄弟、親戚に分ける(家を買ってあげるとかリフォームしてあげるとか含む)
これ、よく出てきます。
親孝行ですね。多分本心からそう思うのでしょうし、そう言っておけば周囲からいい子ちゃん扱いされるという部分もあると思います。
が、それをした瞬間贈与となります。
お金をあげたり、家を買ってあげたり建ててあげたり、車を買い替えてあげたり。
それは贈与です。
贈与は贈与税がかかります。
7億円当たったら、お世話になった両親にいくら上げます?半分の3億5千万円ですか?3110万円超の贈与税率は55%です。
3000万円以上を誰かに贈与すると、半分以上贈与税でもってかれてしまいます。3000万円で注文住宅を立ててあげたとか、マンション買ってあげたとか。1500万円超の贈与税を取られますよ。
もらう側は単なるラッキーでしょうけど、あげる側は贈与税がかかることによって思った以上に金が消えていきます。
安直に、7億円当たったら親にそれぞれ1億円あげて、兄弟には5000万円ずつ、とかはやめましょう。
あげるなら贈与税がかからない110万円以下に抑えて、毎年あげるようにしましょう。
2.家を買う
家を買うこと自体は、別に普通のことです。
普通のサラリーマンが2000万円~4500万円程度のきわめて一般的な住宅を購入することは問題ありません。
現金一括購入なので、ローンを組む際の保証料や金利、抵当権設定登記費用を抑えることができますし、住宅購入しても6億円以上の現金が手元に残るので、間違っていない選択です。
ですが、間違った選択は、分不相応の家を買うことです。
7億円当たったからと言って、田園調布に居を構えてはいけません。ふらっと来て田園調布に家を買っていいのは継続的に大きな金が入ってくる人だけです。
ドトールの会長しかり、ミスチルの桜井さんしかり、元都知事の石原さんしかり。田園調布は幸運のみで大金を手にした普通のサラリーマンが住んでいい場所ではありません。
なにも門地、地位による差別というわけではなく、維持費が半端じゃないからです。
土地の価値自体が高い、土地の面積が大きい(協定で細分化できない)、そこに新築を建てる、なんてすると、購入時は普通に買えると思いますが、毎年の固定資産税・都市計画税で死ぬことになります。
しかも近所のスーパーも異常に高いし。
宝くじに当たらなくても買ってたような家を買いましょう。
あと、すでに住宅ローンを借り入れしている人は、先に返しておきましょう。
3.車とかボートとかを買う
これも、宝くじに当たらなくても買ってたような車を買いましょう。まちがってもランボルギーニとかを買ってはいけません。
ボートなんて普通のサラリーマンは買いません。あれはぜいたく品であると同時に、企業経営者の節税対策用の存在です。
目を覚ませ!
ようは同じような効果を得られるものに、必要以上のお金を払うという贅沢行為と、維持費がかかるものをたくさん抱え込むのはやめましょう。
高級外車にせよ高級住宅にせよ、「純金のiPhone7」が必要かどうか考えてください。機能は同じiPhone7。しかし純金でできているのめっちゃ高い。要りますか?
4.生活のレベルを上げる
ほどほどに上げましょう。高級クラブの会員になるのはやめましょう。周りは定期的に大金を稼ぎ続けている人です。
ラッキーで一回だけ大金が入った人は、定期的に大金を稼ぎ続けている人と一時的に肩を並べることができるかもしれませんが、いずれ引き離されます。
宝くじが当たっても落とし穴にはまらないために
要は、宝くじで高額当選した時に
①定期的な収入の流れ(キャッシュフロー)を途絶えさせてしまう(仕事を辞めるとか)
②異常に高いもの(ぜいたく品)を購入してしまう(高級外車とか高級住宅とか)
③無駄な税金(贈与税・高額の品を買った際の消費税)を支払ってしまう(税金に費用対効果はありません)
④定期的な支出(固定資産税・都市計画税。高額な外車のメンテ非・高級会員クラブの会費等)を肥大化させてしまう
ことによって、
毎年の 「去年の貯金+収入-支出=今年の貯金」 が、どこかのタイミングでマイナスに振れてしまうと、せっかく高額当選したのに、7億円バラまいて世の中の経済を潤わせるだけで自分は落ちぶれてしまう、ということになってしまうわけです。
ファイナルファンタジー的に言えば、HPとリジェネと毒です。
HPは貯金、リジェネは定期的な収入。毒は定期的な支出です。
もちろんHPが0になると、戦闘不能です。
せっかく高額当選したなら、是非有効に使って幸せに生きていきたいですね。
個人的にはtotoBIGを毎週一口だけネットで買うのがお勧めですよ。クレジットカードで買えば、わざわざ換金する手間とリスクがありません。しれっと口座に振り込まれますからね。