2020/06/02
この記事は給料が足りないなと思っているサラリーマンとOL向けの記事です。
サラリーマンにはサラリーマンのメリットがあります。
≫会社員を辞めて気づいたこと。見落としがちなサラリーマンのメリット
しかし、お金の面で見れば、給料が足りてる。給料が余っちゃって困る。という人に会ったことがありません。
ストレスまみれの会社員生活ですが、いかんせん給料が足りない、というのが、ほぼすべてのサラリーマンの思うところでしょう。私もそうですし、このページにたどり着いたあなたもそうでしょう。
どうにかして給料が増えて、足りるようになったらいいなぁと誰もが思います。しかし、給料が足りない、というのはサラリーマンの宿命であり、残念ながら構造的に改善の余地はほぼないということを書いていきます。
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サラリーマンは労働者
まず初めに、サラリーマンとは何でしょう。
サラリーマンは和製英語ですが、サラリーマンの意味は、文字通りサラリー(給料)をもらうために働く人、だそうです。ちなみに、サラリーの語源は塩だといいます。塩は英語でソルトですし、ローマにはヴィア・サラーリア(塩の道)というものがあります。昔は貨幣がないときは塩が貨幣のような役割を持っていました。
つまり、サラリーマンとは給料をもらうために労働する人、ということです。
もっと言えば、お金を得る手段として労働を選ぶ人であり、経済用語でいえば、サラリーマンは労働者です。
当たり前ですが重要な点としては、労働者であるサラリーマンは働かなくなったら、お金を得ることができません。
労働者と資本家
では、労働者の対義語は何か、というと、資本家となります。
資本家は、お金を得る手段として、お金を遣う人です。
ん?お金を得るために、お金を使う?ちょっとわかりずらいですよね。
簡単に言うと、例えば1億円持っていたら、株を買って配当金で生活するとか、銀行に預けて利子(今は低くて無理)で生活するとか、他人に貸して利息を取るとか、会社を作って人を雇って利益を上げさせるとか、アパートを買って賃借人を住まわせて家賃を得るとかできますよね。資本家は労働者と違い、労働ではなく、お金を遣うことによってお金を得るのです。つまり投資です。よく不労所得といわれていますよね。
それが資本家です。
資本というのはお金のことです。しかも、ある程度まとまった大金です。
労働者は自分が働くなったらお金を得ることができませんが、資本家は自分が寝てたり遊んだりしていても、株の配当金やら利息やら家賃やらが入ってきますので、お金を得ることができます。
ざっくりと分別すれば、
労働者…サラリーマン、OL、公務員、フリーター、自営業者(弁護士、医者)
資本家…オーナー社長、投資家、金貸し、不動産オーナー
といったところでしょうか。
弁護士や医者も労働者のくくりに入ることに違和感を覚えるかもしれませんが、弁護士や医者も他人に雇われていないだけで、自分が仕事をしなくなったら収入が絶えますので、広い意味での労働者と言っても過言ではありません。
労働者のことを、マルクスはプロレタリアートと言いました。いまでは、単に貧乏人という意味合いで使われることが多い言葉ですが、プロレタリアートの本来の意味は「生活をしていくために自らの労働力を切り売りしなければならない人」を指します。
サラリーマンはみんなそれに当たりますし、就活中のフレッシュな学生たちも自らの労働力を売り込むために活動しているんですね。
労働者と資本家の関係は、雇われる側と雇う側になることが多いです。
給料の意味。中身と基準
労働者は、誰かに雇われて給料をもらわないと、生活をすることができません。
雇われると労働者には給料が支払われます。サラリーマンですね。
この給料はどのような基準で支払われるのでしょうか。
一部の外資は例外ですが、日本的な企業であれば、給料は仕事の成果に比例しません。仕事の成果で若干昇進が早くなったり、ボーナスに差が出たりしますが、基本給を決めるのは成果ではありません。
サラリーマンの給料とは、そのサラリーマンが生活していくための金額が支払われます。
つまりその人が、ご飯を食べて、服を買って、家を借りて、家族を養って、ストレス発散をして、明日もまた仕事場へ来てきちんと労働してもらえるような金額、つまり生きていくために必要な金額が、給料として支給されます。
「明日もまた会社に行けるだけの体力や気力の回復」を経済用語で労働力の再生産といいます。ですので、給料というのは労働力の再生産のための費用となります。
そして、この労働力の再生産のための費用、すなわち給料は与えすぎてもいけませんし、与えな過ぎてもいけません。
給料の与えすぎは無駄であり、会社の損失ですし、かといって与えな過ぎでは労働力の再生産ができず労働者が来なくなってしまいます。
ですから、労働力の再生産のための費用、すなわち給料は労働者の生きていくために必要な金額ほぼぴったり支払われることが多いため、労働者にとって金銭的な余裕が生まれる余地はなく、給料は足りないままというわけです。
まさに、「生かさず殺さず」です。
なんで年功序列なのか。なんで配偶者手当、家族手当があるのか。
入社した時に、不思議に思ったことはありませんか?
同じ仕事をしているのにって。
それは若者より年配者のほうが必要な金額が大きいからであり、独身者より家庭持ちのほうが必要な金額が大きいからです。
会社側から見れば、「君の年齢と家族構成なら、大体この金額があれば生きていけるだろう。」という金額を給料として支給するのです。
同じ仕事をしていても、新卒3年目の独身者と、うだつの上がらない50手前の係長では、年収に50~200万くらいの差が出ます。その差は仕事内容や成果ではなく、労働力の再生産のための費用の差です。
給料額面では当然部長や、うだつの上がらない50手前の係長のほうが給料をもらっています。けれども、財布の中身はすっからかんなのは大差ありません。年上の人たちも、それだけ生きていくための必要経費が多いですからね。高いときに買った住宅ローンとか、子供の塾代や大学費用とか…。会社の飲み会で金払いの悪い上司や先輩を見ると、「なんだ、俺よりも給料をもらってるのにケチ臭い」と思いますが、実は財布の中身はすっからかんなのです。
しかも、給料は短期的(その月や、せいぜいその年)に生活をしていくための金額ですので、給料を当てにして一生生きていこうとすると、当然一生(65歳まで)働き続ける必要があります。
それがサラリーマンの宿命です。
ではどうするか
労働者というのは、生活をしていくために労働をしなければならず、また給料としても生活するのにピッタリの金額しか支払われないため、生きていくためには一生働き続けなければなりません。
それを奴隷だの社畜だの否定的に見る意見や、肯定的にとらえる意見がありますが、厳然とした事実は、
労働者は一生(65歳まで)働き続けなければならないということです。
それがサラリーマンの宿命です。
サラリーマンの宿命を受け入れてサラリーマンとして一生働き続ける気があるなら問題ありませんが、一生働き続けるのが嫌なら、労働者ではなく資本家にならないといけません。
労働者と資本家の最大の違いは、資本の有無です。ですから、労働者が資本家になるためには文字通り資本を貯める必要があります。
ではどうやってお金を貯めるのか。
方法としては2つあります。
1つは平均的なサラリーマンより支出を減らして、貯金をすること。もう1つは、余計にお金を稼ぐことでお金を貯めることです。
要は節約と副業です。
それをしないとお金は貯まりません。
ただ、サラリーマンをしていると、節約を頑張ってもさほどお金は貯まらない(住宅購入費や子供の学資は生活のためのお金ですので、資本ではありません)ので、副業をして余計に稼ぐ必要が出てくるわけです。
なので、給料足りないな、どうにかならないかな。に対するの回答としては、節約や副業で金を貯めて、不労所得を得るために投資をしましょう、となります。
表向きは従順なサラリーマンのふりをしながら、したたかに節約と副業でお金を貯めて、資本家を目指しましょう。
コメント
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