2020/06/02
マイホームを購入しようと思ったとき、いろいろな条件を思い浮かべると思います。
地域やエリア、最寄り駅からの距離、敷地の大きさ、部屋の広さ、駐車場や庭の有無、夫の通勤距離、スーパーなどの商業施設の有無、子供の学校。
できるだけ理想に近いマイホームを手に入れたいですよね。
これらの理想の条件と、実際に支払うことができる金額を天秤にかけて、いくつかの項目を妥協したり捨てたりしながら、購入する物件を絞り込んでいきます。
妥協のポイントと、絶対妥協してはいけないポイントをお話しします。
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8割満足な住宅なら「買い」だ
この理想の条件というのは、本当に多岐にわたります。そして、人に拠ります。
なんなら、夫と妻でも意見や優先順位が違います。
せっかく大金をはたいて購入するマイホームなら、できるだけ理想に近づけたいですよね。みんなそう思います。
ですが、本当に理想をすべて叶えるマイホームなんて存在するのでしょうか。
お金が足りないからそれは無理?
いや、もし潤沢にお金があっても、100%満足するマイホームを手に入れることはできません。
不動産とはメーカーが売っている商品と違って、同じものは一つとしてありません。どんな不動産も、ひとつひとつ必ず違いがあるのです。
よく、注文住宅を建てる人たちの間でも「マイホームは3回建ててみないと満足するものはできない」といいますけれども、正直な話一般的な家庭でマイホームを3回も建てることができる人っていません。
一生涯に注文住宅を建てたってせいぜい2回ですよ。30代と60代。ですから、「マイホームは3回建ててみないと満足するものはできない」というのは、「3回建てれば満足のいくマイホームを建てることができる」のではなくて、「満足のいくマイホームなんてありえない」ということです。ネガティブな内容をできるだけポジティブに言いまわしているだけです。
そんな中で、地域やエリア、最寄り駅からの距離、敷地の大きさ、部屋の広さ、駐車場や庭の有無、夫の通勤距離、スーパーなどの商業施設の有無、子供の学校、すべてにおいて100%希望通りなんてありえません。
ましてや、普通の99%の人たちは、予算に限りがあります。
限られた住宅購入予算の中でマイホームを検討していくと、どこかで妥協せざるを得ません。
しかしながら、それが当たり前なのです。
価値観、優先順位によって、どこを妥協するのかは人それぞれですが、なにかしら妥協する、それが不動産の世界では当たり前です。
地域やエリア、最寄り駅からの距離、敷地の大きさ、部屋の広さ、駐車場や庭の有無、夫の通勤距離、スーパーなどの商業施設の有無、子供の学校、どこかしら妥協する必要があります。
そして、よく言われるのが、「不動産に100%満足いく物件は絶対にありません。そんな中で、8割満足できる物件が見つかれば、それは「買い」ですよ」と。
どこを妥協するか
夫婦で話し合って優先順位を明確にしていけば、妥協はしようと思えばいくらでもできます。
そして妥協していく中で条件と予算にあった物件にたどり着くことは可能です。
地域やエリア…その地域やエリアそのものに住まなくても、隣接エリアに住めば、車で行ったりできる。
最寄り駅からの距離…旦那がもう少し通勤時に歩けばOK。いい運動にもなる。
敷地の大きさ…敷地が大きくても、建蔽率と容積率で建てれる建物は変わるし、まわりの環境にもよる。大きすぎても固都税がかかる。
部屋の広さ…部屋が狭くても収納があればOK。デッドスペースを活かしたり、やりくりのしようはある。
駐車場や庭の有無…駐車場は1台あればいい。もしくは、将来手放したら無駄なスペースになるから、近隣に駐車場があればOK。庭は草取りが大変。
夫の通勤距離…もう少し満員電車に揺られることを我慢してくれればOK。
スーパーなどの商業施設の有無…近くになくてもちょっと車で遠出して買いだめすればOK。
子供の学校…せいぜい小学校は6年間、中学校は3年間しか行かないのだから、多少遠くてもOK。
などなど、妥協のしようはいくらでもあります。
駅徒歩だけは絶対に妥協してはいけない
さて、ではどこを妥協するか。
先ほどみたように、地域やエリア、最寄り駅からの距離、敷地の大きさ、部屋の広さ、駐車場や庭の有無、夫の通勤距離、スーパーなどの商業施設の有無、子供の学校、どの項目にも優先すべき理由がありますし、また妥協できる理由もあります。その中で、どのように優先順位をつけるかどうかは、それぞれの価値観に拠ります。
その中でも絶対に妥協してはいけない項目があります。
それは「駅徒歩」です。
駅徒歩とは、最寄り駅から何分かかるかであり、通常「駅から徒歩○分」と表記されるものです。駅距離とも言います。
もちろん歩くスピードは人それぞれですけど、不動産業界では厳密に80m≧1分と決められており、これを間違った表記をすると罰せられます。要は駅からの距離を80mで割って、余りは切り上げます。
70mは1分ですし、85mは2分になります。
どんなに駅の改札の目の前でも1分ですし、1200mであれば15分。1210mであれば16分です。
この駅徒歩は、絶対に妥協してはいけません。
不動産の価値は、一物五価とか言われていますけれども、ようは売ろうと思ったときにいくらで売れるかが重要です。
いまは売るつもりがなくても、住宅ローンを35年間で返済していく中で、売却が必要なことが発生する可能性はあります。
そんな中で、一番重要なのは駅徒歩です。
今は個人も不動産業者も、インターネットで物件情報を拾います。
膨大な数の物件の中から、ニーズに合致する物件を見つけ出さなければならないので、いろいろなフィルタを遣ってソートをかけていきます。
希望のエリアや通勤場所、間取りをヒアリングしたうえで候補物件を出していきますが、この時駅徒歩も拾います。
プルダウンで駅徒歩を選択しますが、普通はマンションはせいぜい10分以内、戸建ては15分以内でソートをかけます。都内のマンションなんて、まずは5分以内でソートすることがざらです。
するとどうでしょう。駅徒歩がそれより遠い物件については、そもそも人の目に触れません。
どんな商品でもそうですが、人の目に触れないものは売れません。人の目により多く触れたほうが、購入希望者も比例して増えますし、購入希望者が多いほうが、価格は上がります。
もちろん不動産業者も、あとはsuumoなどの不動産ポータルサイトも、購入希望者にある程度のサジェストはします。ですが、やはり駅徒歩が遠すぎると、そもそも物件情報に目を通す人が絶対的に少なくなるのです。
とくに郊外の大型マンションなんて最悪です。
新築販売時は駅前にモデルルームを設置し、周辺住民へ広告を流し、駅近物件よりも部屋も広くとれ、駐車場も平置きで、価格も割安で提供できるため販売は可能ですが、いざ中古で売ろうと思ったら、思いっきり値崩れします。
まとめ
不動産に100%はありません。
そんな中で8割満足できる物件に出会えたら、それはラッキーだと思います。
しかしながら、どこで妥協をするせよ、駅徒歩だけは妥協しないでください。せいぜいマンションは徒歩10分、戸建ては15分がMAXです。
よく「旦那さんがもう5分だけ歩けば大丈夫」とか言って駅徒歩を妥協を迫ることがありますけど、そういう問題ではありません。
コメント
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